Webアプリ開発とは?|仕組みやフレームワーク・最短で開発するコツを紹介

2023/04/24

執筆者:どこのあわ編集部

ノーコードツールを使用したアプリ開発についての情報を発信していきます。

YouTubeやTwitterなど、日常生活で数多く目にするWebアプリ。

現代ではスマートフォンやタブレット、パソコンといった幅広い端末から使用できるため、最近では企業や個人問わず、Webアプリ開発に挑戦する人が増えてきています。 

しかし、Webアプリ開発に取り組むためには、Webアプリの仕組みを正しく理解することが重要です。

また、開発に便利なフレームワークに関する知識も欠かせません。

この記事では、Webアプリを開発したい人に向けて、Webアプリの仕組みやフレームワーク、開発する際のコツなどを解説します。

Webアプリとは?

Webアプリとは、Google ChromeやMicrosoft EdgeやFirefoxといったブラウザ上で動作するソフトウェアの総称です。

Webアプリはブラウザ上で動作するため、スマートフォンやタブレット端末に個別にインストールする必要はありません。

新規ユーザーでも手軽に使いやすいことから、SNSやECサイトなど、幅広いWebアプリが開発されています。

Webアプリの例や仕組みについて下記で詳しくご紹介します。

Webアプリの例

 代表的なWebアプリの例として、以下のようなものが挙げられます。

  • 動画共有サービスとして世界中に普及している「YouTube」
  • Web上でメールが送信できる「Gmail」
  • レストランなどの口コミを投稿できる「食べログ」
  • インターネット上で通話できる「Skype」

こうして例を挙げると、日常生活でもよく使う馴染み深いアプリが多いのではないでしょうか。

ネイティブアプリとの違い

ブラウザ上で動作するWebアプリに対し、スマートフォンやタブレット端末にインストールして用いるタイプのアプリを「ネイティブアプリ」といいます。

ネイティブアプリの場合、Webアプリほどの手軽さはありませんが、一度インストールしたユーザーに使い続けてもらいやすいという特徴があります。

また、上記で紹介した「YouTube」や「Gmail」などをはじめ、Webアプリとネイティブアプリの両方を展開しているサービスも多いです。

Webアプリの仕組み

Webアプリは、一体どのような仕組みでどのように動作するのでしょうか。

一言でWebアプリといってもその構成はさまざまですが、ほとんどのWebアプリは以下のような流れで動作しています。

  1. ブラウザ(Google ChromeやFirefoxなど)が、サーバーへリクエストを送信する
  2. サーバーがリクエストを処理する
  3. サーバーがブラウザに対して、レスポンスを返す
  4. ブラウザがレスポンスに基づいてWebページを表示する

たとえば、Google ChromeからYouTubeを見る場合、Google Chromeが「この動画を見たい」という内容のリクエストをYouTubeのサーバーへ送信します。

その後、YouTubeのサーバー側がリクエストの内容に応じた動画のページを作成し、Google Chromeにその内容を伝えます。

最後にGoogle Chromeがサーバーからの情報をもとにWebページを表示し、ユーザーがGoogle Chrome上でYouTubeを視聴できるようになる、といった流れです。

Webアプリ開発に必要な開発言語

Webアプリ開発を行う際には、開発言語を知っておく必要があります。

Webアプリ開発に関連する開発言語は、主にブラウザ側で用いる「フロントエンド」と、サーバー側で用いる「バックエンド」、データベースで用いる言語の3つに分かれます。

下記にて、それぞれに詳しく解説します。

ブラウザ表示に必要な言語(フロントエンド)

ブラウザでWebページを表示する際に用いる言語があり、後述するバックエンドと対比して「フロントエンド」と呼ばれる場合が多いです。

フロントエンドの言語としては、主に以下のようなものが挙げられます。

  • HTML:サイトの基本的な構成を組み立てる言語
  • CSS:色や配置、ボタンの大きさなど、サイトのデザインを指定する言語
  • JavaScript:ボタンクリック時の動作など、サイトに動きを加える言語

また、ブラウザ表示に必要なこれらの言語を専門とするエンジニアのことを「フロントエンドエンジニア」と呼びます。

サーバー処理に必要な言語(バックエンド)

先述したフロントエンドの言語は主にユーザー側のパソコンで動作しますが、Google社やレンタルサーバー事業者など、サービスを運営する側の所有するサーバー上で動作する言語も存在します。

そのことを「バックエンド」といい、また、「サーバーサイド」と呼ばれることも多いです。

代表的なものとしては、以下が挙げられます。 

  • PHP:多くのWebアプリで用いられているバックエンドの代表的な言語
  • Java:オブジェクト指向を特徴とする大規模開発に向いている言語
  • Python:機械学習のライブラリが充実しており、AIと相性がよい言語
  • Golang:Google社が開発したシンプルな記述が特徴の言語

このほかにも、プロジェクトによってはRubyやC#といった言語が用いられます。

データベース処理に必要な言語(データベース)

たとえばSNSを開発する際、ユーザーの名前やアカウント名、電話番号などを記録しておくデータベースが構築されます。

Webアプリを構成する重要な要素の一つが「データベース」です。

データベースを扱う言語の代表的なものとして「SQL」が挙げられ、SNSやECサイトなど、Webアプリのジャンルを問わず、幅広く活躍しています。

Webアプリ開発の流れ

Webアプリ開発を実施する際、どういった流れで進めていくのが良いのでしょうか。

Webアプリを開発するには、まず企画立案からはじまります。

その後、要件定義やデザイン作成といった工程を経てアプリ開発に取り掛かり、完了次第リリースといった流れです。

ここでは、Webアプリ開発の大まかな流れをご紹介します。

アプリ開発の企画立案

Webアプリ開発を実施する際には、Webアプリの企画立案が欠かせません。

「何を目的としたWebアプリを開発するのか」や「ターゲットユーザーは誰なのか」といった観点からWebアプリ開発の大枠を決めていきましょう。

また、企業でWeb開発を行う際には、大体の予算やスケジュール感も決めておく必要があります。

「内製するのか、外注するのか」や「内製と外注を組み合わせるのか」など、予算や作りたいアプリの内容に合わせて検討を進めていきましょう。

要件定義

アプリ開発の企画が終了したら、要件定義を行います。

要件定義とは、アプリの目的を達成するために必要な機能や性能を明確化することです。

基本的には、「要件定義書」と呼ばれる書類を作成し、そこにシステムの概要や設計を書き込んでいく場合が多いです。

要件定義を行う際は、実装すべき機能を洗い出すところからはじまります。

その後、保守性やスケーラビリティ、セキュリティといった観点から詳細を詰めていきましょう。

その際、技術者の意見も聞きながら予算やスケジュールと照らし合わせて、無理がないかを常に確かめるのが大切です。

デザイン作成

デザインは、Webアプリ全体のクオリティを大きく左右する重要な要素です。

いくら機能が充実しているWebアプリでも、デザインが悪いとアプリ全体としての質は落ちてクオリティが低くなってしまいかねません。

しっかりとしたデザインをしてはじめて高いクオリティのアプリを生み出せるため、デザイン作成の際は時間をかけて丁寧に行うようにしましょう。

具体的な内容としては、Webアプリ内の部品の構成や配置、色使いなどを決めることが挙げられます。

また、ユーザーインターフェースに関する知識も必要不可欠です。

ラフなスケッチでも良いので、一度想定している画面をデザインツールやノート上に書き出し、使いやすいユーザーインターフェースになっているかを確認しましょう。

アプリ開発

デザイン作成が完了したらアプリ開発の段階に入ります。

ここまでに作成した要件定義に合うよう、コーディングを進めていきましょう。

近年、アプリ開発にフレームワークを活用することがほとんどです。

フレームワークとは、Webアプリの骨組みのようなものであり、多くのWebアプリで共通して用いられる機能を簡単に実装してくれます。

企画段階から使うフレームワークを選定するなど、計画的に活用することでコーディングの手間を一気に削減できます。

テスト

一通りを終えたらテストを行います。

テストは、実施する粒度に合わせて大きく3種類存在します。 

  • 単体テスト:モジュール一つ一つの動作を確認
  • 結合テスト:モジュールを結合し、一つの機能として正しく動作するかを確認
  • 総合テスト:Webアプリ全体として正しく動作するか確認

まずは一つ一つの部品を検査する単体テストを行い、問題がなければ結合テストや総合テストへと進んでいく流れです。

万が一、不具合やバグが見つかった場合は、コーディング段階や設計段階へと遡り、修正を行います。

リリース

テストが終了したらWebアプリのリリースを行います。

Webアプリをリリースする際、開発したWebアプリを実際のサーバー上へ配置する必要があります。

この作業は「デプロイ」とも呼ばれ、すべてのWebサービスで必要なステップです。

Webサービスを配置する先としては、自社サーバーやレンタルサーバーが考えられます。

自社でサーバーを運用できる場合は自社サーバーへ、そうでない小規模な開発や個人開発の場合は基本的にレンタルサーバーを利用することになるでしょう。

運用

Webアプリをリリースしたあとは、継続的に運用していく必要があります。

運用の主な業務としては、以下のようなことが挙げられます。 

  • ユーザーから報告されたバグや不具合の修正対応
  • 新しい機能の追加
  • キャンペーンなど、各種マーケティング施策の実施
  • OSアップデートや法改正に伴う各種更新作業

リリースして終わりではなく、継続的にWebアプリが正しく動作しているかを確認し、必要に応じてメンテナンス作業を実施することが重要です。

どこのあわでは、企画立案、要件定義から伴走いたします。アプリ開発を行う際はぜひ一度ご相談ください。

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Webアプリ開発を最短で行うには?

Webアプリ開発するためには、基本的にまとまった時間が必要です。

小規模な場合でも1ヶ月〜数ヶ月程度、大規模なプロジェクトになると1年以上の時間がかかることも少なくありません。

そのため、Webアプリ開発を短時間で行いたいと考える方は多いのではないでしょうか。

ここでは、時間がかかりがちなWebアプリ開発を最短で行う方法を解説します。

ノーコードツールを使う

ノーコードツールとは、プログラミング言語に関する知識がなくてもWebアプリを作成できる開発ツールです。

ノーコードツールを使用すれば、比較的簡単にWebアプリを開発できるようになります。

特にサーバーサイドとフロントエンドなどの幅広い知識やノウハウが求められるWebアプリ開発においては、ノーコードツールが大いに活用できます。

Webサイト制作やWebアプリ制作でも使いやすいノーコードツールが多数公開されているため、これらを活用することで開発期間を大幅に短縮できるでしょう。

開発を依頼する

開発期間を少しでも短縮したい場合、開発を外注するという方法も考えられます。

一言で外注といっても、大手ベンダーへ開発を依頼する場合もあればフリーランスの個人エンジニアへ開発を依頼する場合もあり、金額や規模もさまざまです。

開発を外注に依頼することで質の高いWebアプリを素早く開発できますが、外注する際はコストが発生します。

Webアプリの規模や内容によって異なりますが、最低でも20〜30万円程度、高ければ1,000万円以上の費用がかかる場合もあるため、あらかじめ頭に入れておきましょう。

Webアプリ開発ができるノーコードツール

Webアプリ開発の分野においては、さまざまなノーコードツールが展開されています。

ノーコードツールといっても種類は多種多様で、低額で利用できる手軽なものから本格的なものまで幅広いです。

ここでは、Webアプリ開発に使える代表的なノーコードツールとして、「bubble」「Glide」「Adalo」の3つを紹介します。

bubble

bubbleは、現在展開されているの―コードツールのなかで最も普及しているノーコードツールといっても過言ではありません。

ドラッグアンドドロップで簡単にWebアプリの画面が構築できるため、プログラミングの専門知識がなくても活用できるツールです。

数あるノーコードツールのなかでもカスタマイズ性が高いのが特徴であり、ノーコードツールが苦手としがちな高度なアプリケーションの構築も行えます。

一方、ノーコードツールのなかでは比較的操作の難易度が高く、日本語の情報源もそれほど充実していないというデメリットがあります。

Glide

Glideは、アメリカ発のノーコードツールであり、データベースをスプレッドシートで管理できるといった直感的な操作ができるという特徴があります。

データベースに関する知識がない場合でも、スプレッドシートさえ使えれば簡単にWebアプリを構築できるといわれています。

料金に関しては、無料のPersonal Appのほか、月32ドル(約4,300円)のPro App、月40ドル(約5,300円)のPrivate App、要問い合わせのEnterprise Appsの4種類が用意されています。

そのため、スタートアップや個人での開発にも向いているノーコードツールです。

ただし、2023年現在、レスポンシブデザインには対応していないため注意が必要です。

Adalo

Adaloも簡単にアプリ開発ができるアメリカ発のノーコードツールです。

デザイン面や機能面などをプレゼンテーションのスライドを作成するかのような感覚で簡単に開発できます。 

少し前までは海外での案件が主流でしたが、最近では日本でも知名度も高まってきており、国内の案件も増えています。

プランは無料から月200ドル(約27,000円)のものまで3種類用意されており、規模の小さな開発からでもはじめやすいのが魅力です。

Webアプリ開発は難しいため、外注がおすすめ

Webアプリ開発に取り組む際には、フロントエンドやバックエンド、データベースなど幅広い知識が求められます。

また、顧客情報などを扱うことも多いため、万全のセキュリティ対策が必要です。

これらの膨大な作業をいきなり個人や自社で取り組むのは簡単ではないため、Webアプリを開発する際には外注がおすすめです。

Webアプリ開発を専門としているベンダーには、開発のノウハウやセキュリティに関する知識も蓄えているため、質の高いWebアプリを開発することができます。

どこのあわでは、実際にアプリを触って体験することができるので、イメージとの相違が起こりづらいのが特徴です。また、企画の段階から伴走しますので、アプリ開発が初めてという方でもお任せください。

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まとめ

Webアプリを開発する際に知っておきたい基礎知識や、Webアプリを開発する際の流れ、代表的なノーコードツールなどについて解説しました。

Webアプリ開発は非常に作業量が多く、開発に必要な技術的なリソースも膨らみがちです。 

また、リリース後にも修正対応やアップデートなど、継続的にメンテナンス作業を行っていく必要があります。

膨大な作業量を少しでも削減するためにも、この記事で紹介したノーコードツールや外注を上手く活用し、効率的なWebアプリの開発を行っていきましょう。