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ノーコードとは?特徴や自社に導入するメリットデメリットを紹介
執筆者:どこのあわ編集部
ノーコードツールを使用したアプリ開発についての情報を発信していきます。
Webアプリ開発やネイティブアプリ開発の現場で最近脚光を浴びているノーコード。ノーコードで開発を行えば、難しいプログラミング言語の文法などを習得せずにアプリ開発が行えるという魅力があります。
最近ではノーコードで開発されたアプリが数多くリリースされている一方で、ノーコード開発には注意点も存在します。この記事ではノーコードに興味のある方向けに、ノーコードの概要や注目されている背景、メリットやデメリットなどについて幅広く解説します。
目次
ノーコードとは
ノーコードとは、プログラミング言語を用いたソースを記述せずにアプリ開発を行う手法です。
これまでの通常のプログラミングでは、専門知識を持ったエンジニアが中心となってコーディングを行い、アプリを開発してきました。しかし、ノーコード開発を行えば難しい専門知識なしでもアプリ開発に取り組むことができます。ベンチャー企業や個人でのアプリ開発とも相性がよく、最近ではノーコードで開発されたアプリも数多くリリースされています。
ノーコードの特徴
ノーコードの特徴として、ドラッグアンドドロップで簡単にプログラミングを行えるという点が挙げられます。これまでのテキストベースでのプログラミングとは異なり、視覚的に動作を設計できるため、開発経験が浅い人でも簡単にアプリを開発できるのが魅力です。
また、ノーコードでは従来よりもスピーディーに開発できるという特徴もあります。複雑な処理であっても内容をGUI上でわかりやすく把握できるため、設計やバグ修正がしやすいです。
ノーコードの歴史
ノーコード開発というととても新しい技術のように感じるかもしれませんが、実はノーコードツールの歴史は長いのです。
数あるノーコードツールの中でも、最も古いと言われているのが「VisiCalc」というツールです。VisiCalcは1979年にApple IIに搭載された表計算ソフトウェアで、累計100万本を売り上げました。計算の様子を視覚的に把握できるためビジネスを中心に幅広く活用された、ノーコードツールの先駆け的存在です。
その後、Office系のツールを中心にコードを記述しなくてもよいプログラミングツールの開発が進みました。最近ではbubbleやAdalo、Glideなど、汎用性の高いさまざまなノーコードツールがリリースされています。
ローコードとノーコードの違い
ノーコードとよく混同される概念に、ローコードがあります。
ノーコードとは、読んで字の如く「コードを記述しない」開発方式のことです。基本的にすべて視覚的な操作でプログラミングを進めるため、コードを記述する機会は原則としてゼロです。専門的な知識がなくても開発できるとともに、ローコードと比較すると開発はスピーディーに進む傾向があります。
一方、ローコードとは「できる限りコードを記述しない」という開発方式を指します。あくまでもコードを記述する機会が少ないだけで、一部は従来のプログラミングと同様にコーディングを実施する必要があります。ただし、ノーコードと比べると開発の自由度は高く、独自性の高いアプリが開発できるのが特徴です。
ノーコードは今なぜ注目されているのか
先ほども解説したように、ノーコードという概念自体は1970年代には既に存在していた考え方です。それでは、どうして既存の技術の組み合わせによって開発されたノーコードツールが現在急速に注目を浴びているのでしょうか。
その背景は複雑ですが、大きく4つの要因が組み合わさっていると言われています。
IT人材の不足
ノーコードが脚光を浴びるようになった理由として、第一に考えられるのはIT人材の不足です。今や業種や業界を問わずIT技術に力を入れる企業は増えてきており、ITの力によって業務効率の改善を実施したり、新たなビジネスチャンスを獲得したりする企業も増えてきています。
一方で、アプリ開発を行うことができるようなIT人材は大きく不足しているのが現状です。企業からの需要に対してITエンジニアの数は圧倒的に少なく、優秀なエンジニアを確保するコストは非常に大きいです。そこで、難解なプログラミングの専門知識がなくても開発を行えるノーコードを導入して、既存人材を活用しようという企業が増えてきています。
クラウドサービスの一般化
第二の背景として、クラウドサービスが一般化したことが挙げられます。クラウドサービスとは、サービスを提供する会社側にあるサーバーを用いて、インターネット上でサービスを提供する形態のことです。クラウドサービスはブラウザ上から利用できるのが特徴で、利用を開始する際も複雑な環境構築が必要ありません。
以前は通信速度やセキュリティといった課題がクラウドサービスの大きな壁となってきましたが、近年はそれらが徐々に解消され、大規模なクラウドサービスも増えてきました。そこで、ブラウザ上で気軽に利用を開始できるノーコードツールが脚光を浴びています。クラウドサービスとしてノーコードを提供すれば、環境構築をせずともすぐにアプリ開発に取り組めるため、両者は非常に相性が良いのです。
スモールスタートで事業を始められる
最近では、個人の価値観や趣味嗜好がますます多様化していると言われています。個々で異なる微妙なニーズの差に対応するため、まずはビジネスをスモールスタートさせようという経営者も多いです。
ビジネスをスモールスタートさせる際には、いきなりアプリ開発に多額の費用をつぎ込むわけにはいきません。そこで、気軽に開発を開始できるノーコードが注目を浴びています。まずはシンプルなものをノーコードで開発し、リリース後の様子を見ながらスクラッチに切り替えたり、サービスを拡大したりしていこうという流れがあるのです。
DX化の流れ
「IT人材の不足」で述べたこととも関連しますが、IT領域でのビジネス拡大に加え、企業で注目されている取り組みがDXです。これまでは何か開発したいアプリがあれば、開発を専門に行うSIerに依頼する流れが一般的でした。
しかし、外部へ開発を依頼する場合はどうしてもコストがかかるとともに、柔軟性や機動性にも欠けてしまいます。これまでのように外注せず、アプリを内製化するDXに取り組みたいという企業が増加したため、専門人材を雇わずともアプリ開発ができるノーコードが注目を浴びています。
どこのあわでは、bubbleを利用したノーコードでのアプリ開発を支援しています。開発段階でアプリを実際に触ってみることができるので、イメージとの相違なく開発をすすめることができます。
アプリを内製化したい・ノーコードツールの使い方がよくわからない……という方は、ぜひ一度ご相談ください。
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ノーコード開発が向いている企業の特徴
ノーコード開発では、新しいサービスを素早くリリースできるのが特徴です。時間的なコストを削減できるとともに、金銭的なコストも半分かそれ以上に削減できるというメリットもあります。一方、コーディングによって開発されたサービスと比較すると、どうしても自由度やオリジナリティは劣ってしまいます。
そのため、例えば以下のような企業がノーコード開発に向いているといえるでしょう。
- ネットショップなどの新規サービスをスモールスタートさせたい企業
- アプリ開発に取り組みたい小規模な事業者
- トレンドを重視した開発を行いたいベンチャー企業
- サービス開発に多額の費用を支払う余裕のないスタートアップ
なお、小規模事業者やベンチャー企業を中心に紹介しましたが、最近では部門単位で試験的なサービス運用にノーコードを活用する大企業の活用事例なども増えています。
ノーコードのメリット
ノーコード開発には、従来のプログラミングとは異なるさまざまなメリットがあります。ノーコード開発ならではのメリットとして代表的なものを5つ、見ていきましょう。
実装までが早い
ノーコード開発の最大のメリットともいえるのが、実装までが早い点です。プログラミング言語を用いた開発を行う際には、アプリの動作をコードで作っていく必要があります。しかしノーコードツールを用いれば視覚的なプログラミングができるため、開発スピードは段違いです。
また、プログラミング言語の知識や文法を習得する時間も大幅に削減することができます。最短で数日程度でアプリを開発できるため、スピーディーにリリースできるでしょう。
プログラミングの知識がいらない
プログラミングの知識なしでも開発できるという点も、ノーコード開発ならではのメリットです。プログラミング言語の文法は複雑なものも多いとともに、プログラミング独特の概念を数多く覚える必要もあり、学習に時間がかかります。
しかし、ノーコードツールを用いた開発ではプログラミングの知識が必要ありません。もちろん最低限の学習は必要ですが、ゼロから開発に取り組む際のハードルは大幅に下がるでしょう。
費用と時間が節約できる
これまでのアプリ開発では、SIerへ外注する際に多大な費用がかかっていました。また、SIer側との打ち合わせや修正依頼にも時間がかかることが多く、アプリ開発にかかる費用や時間が事業の足かせになっていたケースも少なくありません。
ノーコードツールを用いれば、多くのアプリを内製化できます。また、同じアプリをスクラッチで内製化する際と比較しても、開発期間は大幅に短縮されるでしょう。時間的・金銭的両面のコストを削減できるというメリットもあります。
社内の人員が構築・改善に携われる
アプリ開発の現場においては、一度開発したアプリに対して「想定している動作と違う部分がある」「ここのデザインがイメージと合わない」といった修正がしばしば発生します。しかし、こういった修正対応をその都度プログラマへ依頼するのは時間がとられますし、SIerへ外注している場合は修正内容によって追加料金が発生する場合もあるでしょう。
そこでノーコードツールを導入すれば、社内の人材が直接アプリの改善や構築に携われるようになります。プログラマとの間で発生する認識の食い違いがなくなるため、思い通りのアウトプットを出すことができるのです。
拡張が簡単
ノーコードツールは、一般的にスクラッチでの開発と比べると拡張性が高くなりません。しかし、ノーコードツール内に用意された範囲内での拡張であれば、非常にスピーディーに行えます。
想定した範囲内での拡張が簡単であるという点も、ノーコード開発を行うメリットの一つです。完成したアプリを一度リリースしてから、継続的にアプリの機能をブラッシュアップしていく、という運用もできます。ただし、拡張を想定している機能がノーコードツール側に用意されているかは必ずチェックするようにしましょう。
ノーコードのデメリット
ここまでご紹介したように、ノーコード開発にはさまざまなメリットがあります。しかし、スクラッチと比べるとどうしても実装できる機能が限られるノーコードには、いくつかのデメリットが存在するのも事実です。
ノーコードにおけるデメリットについて見ていきましょう。
大規模で複雑な開発はできない
ノーコードツールは、開発のスピーディーさや簡単さを意識して設計されたツールです。比較的シンプルで小規模な開発には効果を発揮しますが、大規模な開発にはあまり向いていないことに注意しましょう。
特に、企業で本格的に開発したいと考えている場合は注意が必要です。企業で運用するような何十万、何百万という大規模なデータは、ノーコードツールで扱いきれないこともあります。また、複雑なアルゴリズムを組み込むのも、ノーコードツールでは厳しいと言わざるを得ません。
プラットフォームへの依存度が高い
ノーコード開発におけるデメリットとして、プラットフォームへの依存度が高いという点も挙げられます。基本的に、ノーコードツール側に用意されていない機能は実装できないと考えましょう。もちろんプラグインを活用して補うことはできますが、別途プラグインの利用に料金が発生することもあります。
また、セキュリティ面もプラットフォームに依存します。実装したい機能がノーコードツールに含まれているかどうか、セキュリティレベルは安全かどうかなど、ノーコードツールの導入を決める前には細かくチェックしましょう。
ツールがサービス終了する可能性
ノーコードツールを開発している会社は、いつまでもそのツールの運用を続けるとは限りません。何らかの事情によって、将来ノーコードツールのサービス提供自体が終了してしまう可能性もあります。
もし導入しているノーコードツールのサービスが終了してしまった場合、その時点で提供していたアプリはそれ以上、元のノーコードツール上で修正できなくなってしまいます。最悪の場合、開発したアプリ自体が動作しなくなってしまう可能性もあるため、注意が必要です。
英語を使用する場合が多い
現在主流のノーコードツールは、ほとんどが海外でリリースされたものです。基本的にプラットフォーム内やサポート時には英語を使用するケースが多いため、この点も頭にいれておきましょう。
もちろん、Google翻訳やDeepLといった翻訳サービスを活用すれば、日本語でサービスを利用することもできます。ただし、やや翻訳が不正確な場合があるほか、そもそも海外で開発されたツールは日本人にとって使いづらく感じてしまうケースも多いようです。
「どこのあわ」で簡単アプリ外注をしよう
どこのあわでは、bubbleを使ったノーコードアプリ開発を行っています。ノーコード黎明期から一貫してプロダクト開発を続けてきた実績があるため、高いデザイン性と高品質なアプリの開発が可能です。
実際に使ってみて体験ができるため、作りたいアプリの開発イメージがずれることがありません。必要な機能を選んで組み合わせ、自由自在にカスタマイズできることがどこのあわでのノーコード開発のメリットです。
また、アプリの開発を構想段階から一緒に伴走し、企画段階から運用業務の設計、現状業務の分析まで、一貫してお手伝いいたします。
コストをおさえて短期間でのアプリ開発を目指しているなら、ぜひ一度どこのあわへご相談ください。
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まとめ
ノーコードについて、ノーコードの特徴や注目されている背景、メリットとデメリットなどを幅広く解説しました。ノーコードは最近脚光を浴びている開発方式であり、うまく活用すれば今までにないスピード感を持ったアプリ開発が実施できます。
一方、従来の開発に比べると制約も多く、ノーコード開発ならではの注意点が求められるのも事実です。ぜひこの記事を通じてノーコードに対する理解を深め、自社でのアプリ開発につなげてみてください。
どうしても自社では難しい、もっと早くアプリ開発がしたいという方は、ぜひ一度どこのあわへご相談ください。
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